フコダインのノウハウ
治療法の「自家造血幹細胞移植」は、大量の抗がん剤や放射線で造血幹細胞をがんもろとも退治し、あらかじめとっておいた、自分の健康な造血幹細胞を移植する(戻す)手法だ。
紹介されたのは、徳島県内の病院。
「隣県とはいえ、土地勘もない。
ここでは私の病気は治せないのか、と不安になった」と振り返る。
他の医師の意見も聞きたいと思い、セカンドオピニオンを求めて上京した。
診断は「移植がいい」。
東京で治療を、とも考えたが、徳島に決めた。
移植後の合併症なども心配だし、自宅に近いほうがいいと判断したのだ。
東京の医師も「徳島にいい医師がいる」とアドバイスしてくれ、救われる思いだった。
移植は2003年6月。
その後は地元の病院に通いながら、必要に応じて徳島まで足を延ばす。
「結果的には、徳島で治療を受けるのがベストだったが、車で2〜3時間という距離は、病人には遠い。
地元で治療が完結できれば、それに越したことはなどとも思う。
高知県では、がんを抱える患者の会「一喜会」が2002年末、発足したばかりだ。
発起人のT岡佑荊子さん(正しくは、長女)の胃がん闘病を通じて、地方で治療する不自由さを実感した。
進行がんとの診断を受けた後、情報を求めて「北海道から沖縄まで」電話をかけまくり、時には自ら現地に足を運んで話を聞いた。
長女は結局、高知市内で手術を受けたが、T岡さんは「地方は選択肢が少ない。
この病院で無理だったら、この医者に嫌われたら…と思うし、医者もそこにあぐらをかく。
だからこそ、患者や家族が積極的にアンテナを張って情報を得なければ」と話す。
それが、患者会をつくる動機につながった。
医師として一喜会を支える高知医科大のM助教授(外科)も、会員と同じ悩みを抱いた経験を持つ。
長女が難病を患った時だ。
「嫌われたくないと思うと、遠慮がちになる。
患者が医者を評価し、治療を選択することが本来の姿なのに」「医師のレベルの差こそ問題」地方からは反発も。
がんに関して、手術の成功率や5年生存率など、治療の「地域格差」を客観的に検証できるデータは、実は存在しない。
「格差があるはずだが、どこがどれだけ進み、遅れているのかは把握できていない」(厚生労働省)のが現状だ。
地方では「地域格差」論に反発もある。
広島県内の呼吸器内科の専門医は、「進行度に応じて、やるべき治療は決まっている。」と述べている。
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